2017年10月30日月曜日

懐かしい貨車の紹介 ワキ1000

ワキ1000は、ボギー台車を履く大型の有蓋車です。
好きな貨車で、自作したりアダチのキットを組んだりしました。
最近ではホビーモデルのキットがありますね。
 
ワキ1087  1971年小山
ワキ1000には窓の数の違いで3種類ありました。
これは最もポピュラーな片側4つ窓のタイプですね。 比較的初期の車両です。
 


 ワキ1478 1971年下館
 後期の車両で、窓が全くありません。
さらに後期になると再び4つ窓になったようですが、窓無しは評判が悪かったのでしょうか。

 ワキ1040 1972年仙台
初期の車両で、片側9つ窓のタイプです。
このタイプは数が少なく、なかなか出会えませんでした。まして撮影のチャンスは全くなし。
ぜひカメラに収めたいと願っていた所、仙台駅で絶好の位置に止まっていました。
嬉しかったですね。 
全検直後だったようで黒塗装がピカピカでした。
よく見ると、この車両の屋根にベンチレータがありません。撤去されたようです。
模型では床下に蓄電池箱がついていますが、ごらんのように撤去されています。
前後もワキ1000でした。国鉄貨物輸送がまだ盛んだったころの写真です。











2017年10月28日土曜日

懐かしい貨車の紹介 ワム50000

 ワム50000は木造の有蓋車です。ワム90000などに混じって活躍していました。
’70年代前半には貨物列車には1両は組み込まれていて、良く見かけました。

 ワム51852
これは羽目板構造で、原型に近いやつですね。
 ワム52008(友人YH氏撮影)
これも同じく原型。ワム50000は、雨漏り防止のために合板貼りに改造された
という記事を見ますが、実際には原型のまま改造されたかったものも多かったです。
 ワム51352
これが合板貼りに改造されたもの。
ちょうど中間の高さに合板のつなぎ目が見えます。
16番の模型でモア製のワム50000があり、その合板貼りを買ったことがありましたが
それにはつなぎ目がなかった!! すごく高価な製品なのにねえ。どうかと思いました。
最近のワールド工芸製にはつなぎ目の表現があります。さすがです(当たり前か)。
ワム53619
’70年代も後半になると木造車は急速に数を減らしていきました。
そんな中、黒磯駅でポツンと置かれていたワム50000を発見。
黒磯駅常備、救援車代用と表記されていて、貨車としては使用されていなかったようですね。
車内には何が積まれていたのでしょうか?
 ワム50662(友人YH氏撮影)
こちらは配給車代用だったもの。水戸駅常備、水戸-下館間専用と表記されています。 
何を配給していたのでしょうか?

ワム51355(友人YG氏撮影)
こちらも救援車代用、亀山客貨車区のものです。亀山駅常備。
こちらは改造してあります。窓が開けられるとともに、屋根にベンチレーターが付けられています。
窓のあるワム50000なんて、初めて見ました。
クレーン車と、戦災復旧の70系と思われる客車に挟まれています。どれもレアですね。

2017年10月15日日曜日

鉄道模型レストア記録 トビーC58

数年前にオークションで入手したトビーのC58。そのころはC58の製品がなく、貴重品でした。
今は天賞堂のプラスチック製C58があるのでそれほどではありません。

入手したC58の外観はまずまずでしたが、ギアボックスが欠品という致命的な問題がありました。
手持ちのトビーのギアボックスを取り付けたところ、動きは問題ないのですが大きすぎて組み込めません。というわけでず~っとお蔵入り。

しかし最近になってギアボックスの自作ができるようになったので、改めて取り出して検討しました。


第2動輪にギアが付いています。その歯数と直径からモジュールは0.3であることがわかりました。
対応するウォームギアを探したところ、IMONで発見!! 早速手配しました。


ギアボックスを設計し、部品を作成。組み立て。テストしたところ、問題無いようです。


組み込んだ状態です。モーターは手持ちの小型モーター。スムーズに動きます。
C58復活です!!


窓セルを取り付け。自作エッチングのナンバープレートとメーカーズプレートを貼り付け。
まずますの出来です。





テストランの結果、十数両の貨車を牽いて快調に走ります。
他にもトビー製品を持っていますが、いずれもスムーズに走ります。トビー製品に外れはありません。
長い眠りから覚めたC58ですが、当鉄道の主力機として客貨両方で活躍することでしょう。

2017年10月12日木曜日

懐かしい貨車の紹介 キ550

キ552 大垣


「キ」は、雪かきの「キ」。キ550は、ラッセル車です。
ラッセル車は機関車に45km/hくらいで推進されて線路上の雪を左右に飛ばします。


キ550は線路の左側にだけ除雪するラッセル車で、複線用です。単線でも使用することができます。

レールの間の雪を除雪するフランジャと、レールの両側の雪を飛ばす側翼とを備えます。
さらに、最前端に延鋤があり、左側へ除雪するのを助けます。
前部の連結器は空気シリンダにより突出させることができます。

自重:約29.0t、 台車形式:前TR42、後TR41、製造初年:昭和33年

昭和45年3月末の両数は69両


2017年10月10日火曜日

懐かしい貨車の紹介 ク5000

ク5438 小金井

ク5000は自動車輸送車です。
特定の車種に限定せず、国産のあらゆる乗用車が積載できるようにした、上下二段式の国鉄車です。
1200-1900cc級は8台、800-1000cc級は10台、軽自動車は12台を 積載できます。
積み下ろしは縦ホームまたは斜路を用いて自走により行われます。
転動防止にはタイヤを抑える固定装置が使用されます。
車体の色は赤3号

荷重:12t、 自重:約22.2t、 台車形式:TR63C、製造初年:昭和41年

昭和45年3月末の両数は832両

2017年10月8日日曜日

鉄道模型レストア記録 エンドウDD13

オークションで、エンドウの旧製品のDD13を入手しました。
当時買ったことはありませんでしたが、比較的安価で入門機として普及していたように思えます。
普及製品のご多分に漏れず、ディテールが少なくあっさりしています。


ジャンクということでしたが、大きな痛みもなく、外観は良好です。
しかし動きません。車輪を見ると汚れはまったくなく、ほとんど走行していなかったようです。


車体を分解してみて理由がわかりました。2つの台車のボルスタが両方共はんだ付けが外れて取れています。オーナーが修理しようとしたのでしょうか、セロテープで止めた痕がありました。
涙ぐましい努力です・・・。



下回りの塗装を剥離しました。フレームは真鍮ではありません。エンドウお得意のブリキでしょうか。
手すりは真鍮線でしっかりとはんだ付けされています。これなら曲がることはあっても、取れることは無いでしょう。


外れたボルスタをしっかりとハンダ付け。ボルスタはボンネット部分の内側にはまり込むようになっていて、ハンダをたくさん流すと車体がフレームに密着しません。それでハンダの量が不足し、外れたのでしょう。購入時に壊れていた?


オリジナルのモーターは使用せず、缶モーターに換装します。走行性能の向上が期待できます。
モーターは中華製のモータ。EN-22互換でそれよりも強力と噂されているものです。
オリジナルのモーター台に簡単な加工すると、いい具合に収まります。しかも、モーターの横幅はボンネットの内寸と同じで、ピッタリとはまり込みます。


台車に電極を付け、絶縁側からも終電するようにしました。
テストしたところ問題なく動きます。


塗装の前に少しだけディテールを追加しました。
エアホースはロスト製、テールライトはエコーの内バメ式、解放テコはそれらしく曲げてデッキにハンダ付け。解放テコ受けは省略です。


塗装しました。スムーズに動きます。下回りは完成です。


上回りは状態が良かったので、そのまま使用します。
手すりに白を色差し、ラジエーターを黒で色差しするとともに、レタリングを追加しました。
これだけでずいぶん印象がよくなります。手すりなどを追加しようと思いましたが、それはまたの機会に。



窓ガラスを入れてレストア完了です。まさにDD13です。
エンドウ製DD13はチープだと思ってましたが、基本が良いので少し手をかけるだけで見違えるようになりました。


仕上げとしてナンバープレートをエッチングで作成。


貼り付けて完成です。


エンドレスでテストランしました。ウエイトが十分積まれているので牽引力はバッチリです。
集電を改良したので止まることなく、発進はとてもスムーズでスローもよくききます。
入換機として文句なしです。
ギア音が高めですが、そもそもディーゼル機関車はやかましいので却って実感的です。
止まっているときにもノイズがほしいくらいです。

やはり金属製の機関車は良いですね。当鉄道の主力機になりそうです。
40年くらい前の古い機関車が蘇りました。

2017年10月5日木曜日

下津井電鉄訪問記

1989年10月に、当時開通したばかりの瀬戸大橋の見学を兼ねて下津井電鉄へ行きました。
ローカル私鉄(しかもナローゲージ)のご多分に漏れず、経営的に苦しかった下津井電鉄ですが、
瀬戸大橋の開通の観光ブームにあわせて観光鉄道への脱皮を図り、電車・設備が新しくなっていました。1989年といえばバブルの絶頂期。資金調達が容易であったので、賭けたのでしょうね。



下津井電鉄の児島駅です。大変洒落た駅舎ですね。
大都市郊外の私鉄のようです。とてもローカル私鉄とは思えません。
「下津井コーストライン」の愛称もかわいいです。


入ってみるとテーマパークのような雰囲気です。



ホーム全体が屋根で覆われています。そのため暗く写真撮影には不利ですが
その代わりデッキから屋根上を撮影できます。


いきなりですが、終点下津井駅に到着です。こじんまりとした駅舎です。
内部に蒸気機関車時代の写真が飾って有りました。


下津井は港町で瀬戸大橋を遠くに見ることが出来ます。 いい天気です。



構内には謎の蒸気機関車がいました。B型サドルタンクです。
こんな機関車がいるとは知らなかったのでびっくりしました。
連結されている客車はまるで遊園地の客車なので、外見を似せた偽物SLかと思ったのですが、
キャブを覗くと本物のように思えます。
本物であったら走っているところを見たかった。


 貨車ホカフ9とホトフ5です。実際に使われていたかどうか知りませんが、きれいに整備されていました。いかにもナローゲージの貨車らしく好ましいスタイルです。


これが話題の「メリーベル号」 。ピカピカの新造車で、アメリカンスタイルをしています。
改めて見ると二重屋根だったんですね。
今日は天気が良いので、トロッコ列車のような開放感あふれる車内は気持ちよさそうです。
乗客は観光バスで乗り付けた団体客でした。「メリーベル号」本来のお客さんです。



有名な 下津井の大カーブで「メリーベル号」を待ちます。
雑草が生い茂っており、下回りが隠れてしまいました。


帰りは鷲羽駅で下車。 可愛い電車よ、さようなら。


展望台からは瀬戸大橋が一望できます。
向こうの山々は四国。こうしてみると近いですね。


で、JR児島駅に到着。整備されたばかりの立派な駅でした。

この後、下津井電鉄の鉄道路線は廃止されてしまいましたが、訪問時はとても元気でした。
当時を偲ぶよすがとして、懐かしい写真をアップ致しました。

2017年10月3日火曜日

国鉄大社線大社駅

1981年夏、山陰地方を旅行した際に大社駅に行きました。
予備知識がまったくなかったので、その立派な駅舎に驚き、写真を何枚か撮りました。
国鉄大社線は廃止されましたが、駅舎は保存されているようですね。




とても立派な建物です。


室内は広く、木造の観光案内所が存在を主張しています。


木製のベンチ。これは普通ですね。


 高い天井、立派な照明。出雲大社への玄関口として費用を費やして建てられたことがわかります。

当時、ディーゼル急行(グリーン車付き)が乗り入れていました。その折り返しのローカル列車に乗ったわけですが、時刻表を見るとグリーンマークがありません。ということはグリーン車開放でタダで乗れます。心配そうにしている同行の友人を促してグリーン車に乗車。念のため車掌に確認したら「どうぞ」。ということで短い間ですがグリーン車の旅を楽しみました。